リメイク

お仕事通信『ワンピースの袖アレンジ』

二の腕が気になる季節

暑い季節になってくると街に溢れるフレンチスリーブ。

ブラウスだったりワンピースだったり・・・今年は袖口にラッフルやフリルをあしらったデザインをよく見かけます。今回は、「気になる二の腕を何とかできないかしら?」というご要望を承りました。デザインは異素材使いのワンピース。上はリブのカットソー生地で下はギャバっぽいシャープな生地です。ロング丈で、スキッとした雰囲気があります。

袖は肩から12cmくらい下がります。その先を・・さて、どうしましょうか?お客様は、流行のフリルがどうでしょうか?とイメージされていたようですが、リブは案外身体にフィットしますので、フリルをつけると、全体にボリュームが増すように感じます。そこで「シンプルに生地をたして袖を長くしましょう」と、ご提案しました。全体の雰囲気を考えると、シンプルな袖が最もマッチすると思います。

生地はリブ生地も考えましたが、残念ながら色味が全く合いませんでした。

実は『黒』という色は自然界に存在しません。ただ黒っぽく見えているだけなんです。赤み・青み・緑み・黄み・・・合わせて見ると本当に種類が多くて、白っぽかったり濃いすぎたりもします。生地合わせで最も難しい色なんです。

今回は、表面に少し光沢のある黒のカットソー生地にしました。そこそこ厚みがあるので、スキッ!とすると思いました。デザイン的には、袖底の縫い目を最小限にしてスリット仕様にして袖口に広がりを持たせました。その方が手の上げ下げも楽だと思います。第一涼しいですものね。

ワンピースも持つ雰囲気を出来るだけ保ちながら、気になる部分にデザインを追加するというアレンジとなりました。位置的には肘の少し上あたりで落ち着くと思います。上に何かを重ねず、一枚で安心してお召し頂けると思います。

もちろん、本体のデザインによってはフリルにした方が、より素敵になる場合もあると思います。また、本体のパターン(仕立て)によっては袖を足すこと自体が難しい場合もあります。

「ここがどうにかなればな~」なんてお悩みも、良かったらご相談下さい。何かしら手助けできる事や、ご提案出来る事があるかもしれません。