衣装

お仕事通信『ステージ衣装の加工』

2年ぶりの衣装加工・・・出来るかな~

 コロナ禍で、ほぼ全てのイベントやライブが中止に追い込まれ、私共も随分長い間、衣装の加工から遠のいておりました。久し振りのご依頼にハラハラ&ドキドキです。。。

今回はアイドルグループのデビュー公演の衣装の補修を承り、今迄やってきたことを思い出しながらフィッティングに臨みました。ひとつづつ確認しながら全体のバランスも考えて・・・

3人のユニットで、ひとりひとりデザインが違う。全体に軽やかな印象の衣装なんですが、イレギュラーヘムの短い部分があまりに短すぎて布足しが必要でした。折角足すならギャザー寄せして全体をふわっと膨らませたい!そんな思いで加工に入りました。他にも修正多数!久し振りの集中~久し振りの相方との呼吸~でも不思議と作業が進むにつれて様々なアイディアが浮かんできて・・・やはり5年程度の経験も無駄ではなかったようで、思い通りに仕上げることが出来ました。

加工が完了しメンバーさんたちに実際に着用して頂きたくご連絡を入れたら、何と!デビューライブが延期にー!その延期の日程も調整が付かず一旦中止に追い込まれ、3月末にようやく目途が経ちました。

通常、タレント衣装は本番ありきでご依頼を受けます、つまり本番から逆算してゲネプロ(いわゆる着リハ)までのタイムスケジュールを確認して納品します。そして現場で待機して不測の事態の備え、問題があれば現地で修正加工して無事に本番を迎えるところまでが、我々の務めとなります。すでに納品は済んだものの何だかそのまま本番も確認しないのは少々心苦しくご依頼が完結してないな~という思いがあるので、4月のステージは特別にサポートしました。

当日現場にアイロンや道具をセットして衣装を確認。全体にアイロンかけしてふわ~っと仕上げ本番を迎えました。ファーストステージ後、各メンバーさんに確認して問題はないようで一安心。そして午後のステージでも躍動!

ファンや関係者の皆様にも衣装を褒めて頂き本当に嬉しかったです。今まで、道具は一緒に現場入りしてた大手の衣装屋さんに借りたりしてたんで、全面的にセットしたのは初めてでしたが、いい経験になりました。今後にも生かせると思います。

衣装のお仕事は、通常とは全く観点が違うので頭の切り替えが必要です。でも、実際にステージを拝見してメンバーさんたちの笑顔に触れ思い通りのイメージが確認できると心の底から感動します!だから楽しいんです。やっと、全ての規制が撤廃されイベントやライブが開催されはじめました。様々な衣装でお困りのことがありましたら、お声を御掛け下さいね。全力でご対応させて頂きたいと思っております。