お直し

お仕事通信『ローライズを着やすくする』

トレンドが去ると気になるウエスト位置

少し前まで、パンツは基本ローライズと言われる股上の浅いパンツが主流でした。今はトレンド変化でウエスト位置は逆に、やや高めでベルトの幅も広い。我々には懐かしいツータックも復活してきています。これまで股上が長いタイプは、なんとなくウエスト辺りがもたつく感覚があったハズですが、今は股上が浅いのが気になったり・・・本当にトレンドに左右されるんですよね。

流れはインナーにもなるレギンスまで波及していました。

ちょうど、ゴムが伸びてしまったレギンスのゴム交換があり、ゴムごと篝ミシンで仕立ててあるタイプだったんで全て外して取り換える作業の途中で「ん?股上上げられるな~」と思い確認しました。そのままでは無理なので市販のリブ生地を足して約8cm長くできる。その頃のパンツのファスナーはせいぜい12~3cmなので、足して丁度20cm程度。基本のファスナーサイズと一致する。つまりジャストウエスト位置まで股上を伸ばせる!

早速そのイメージで作業してみました。リブ幅5cmで、中に4cmの平ゴムを入れる。もちろん簡単にゴム交換できるように左脇に縫い目を持ってきてゴム通し口も作成しました。

接ぎ目は4本ロックで処理。これで生地の伸びについていきます。つまり糸切れしにくい仕立てです。

ゴムは3か所で止めて動かないようにして、最後にゴム通し口を軽く閉じて仕上げました。

もちろん、料金が必要になるので、

履き潰すつもりで購入されたものにはオススメできませんが、上質素材でもあるウールジャージやデザインの気に入ったレギンスで「もう少し長く着たいんだけど、股上が浅くってね~」というお悩みには、よい手段だと思います。気に入ったものを長く着て頂くことは、今の精神にも通じるところです。

いつでも何にでも組み合わせ出来て、しかも暖かいレギンスは冬のマストアイテムだと思います。蘇った一品で、日々を楽しく豊かに過ごし心も暖かくなって頂けたら・・・・お直し屋冥利に尽きますね。